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どろろ・アニメ [アニメ]

手塚治虫作品のなかで、いちばん印象深いのが「どろろ」だ。

少年サンデーで連載が開始されたが、陰惨なストーリーが
読者に受け入れられず、中途半端に終わったとある。

1968年ごろは既に少年誌もあまり読まなくなっていた。

なので、「どろろ」はアニメで知り、その展開に引き込まれた。





時代は室町時代の末期、醍醐景光は天下取りの野望に
燃えて、その眼には狂気が走っていた。

景光は、荒れ寺の本堂に祭られている四十八体の像に
天下を我が物にできるなら、どんな代償も厭わないと
願いを掛けた。

四十八体の像に巣食う魔物たちが答える。
まもなく生まれる景光の赤子を生贄として差し出せと。

赤子は、体の四十八箇所が欠損して生まれ落ちた。
そして、川に捨てられた。

だが、医術者に救われて、義手、義足、義眼など、全身
を細工されて、十四年が経った。

百鬼丸と名付けられた青年(少年)は、魔物を一体倒す
ごとに、生贄として奪われた体の部位が戻ってくること
を知り、旅に出た。

途中で、大人たちに袋叩きにされている少年を助けた。
天涯孤独で盗みを働いては日々を凌いでる少年の名
は「どろろ」といった。(実は娘)

どろろと百鬼丸は魔物を探して旅を続けた。
立ち寄った町や村に災厄をもたらす妖怪どもを倒して
民を助けるのだが、全身細工だらけの百鬼丸も、
もののけ扱いされて、空しさを胸に旅を続けるのだった。

いまの時代、都市(人工空間)は"死"が目に付かない
様に造られている。

だが、少なくとも江戸前期から戦国時代は道を歩けば
日常的に死(死骸)が転がっていただろう。

「どろろ」とほぼ同時期に、ジョージ秋山さんの「アシュラ」
が少年誌に連載されたが、その内容が青少年の育成に
よろしくないということで騒がれていたのを憶えている。

都市化された空間では、「どろろ」や「アシュラ」が描く世界
は忌避されてあたりまえなのだろう。

この二作品からは、"何か"を教えられたように感じている
のだが・・


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