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MASTERキートン [本]

二十数年前によく通ったレストランの書棚に「MASTERキートン」
が並んでいた。

おもしろいタイトルだと思い手に取ってみた。無声映画時代の
喜劇役者、バスター・キートンにかけたんだろう。

主人公、平賀・キートン・太一の飄々とした雰囲気もバスター・
キートンに重なると思った。

ストーリーや人物像もよく練られ、浦沢直樹さんの画力と緻密な
背景に引き込まれた。「MASTERキートン」読みたさに、その
レストランに行く回数も増えて、ほぼ毎日通った時期もあった。

旅したことのある西欧や東欧の古い街が物語の舞台になって
いたりして、太一も此処を歩いたのかと想像して読むと、より
物語世界に入り込めた。





まず、平賀・キートン・太一の経歴が凝っている。

父は動物学者の平賀太平、母は英国の名門キートン家の
令嬢パトリシア。2人は離婚しているが、太一は英国に残り
オックスフォード大学で、私淑するユーリー・スコット教授の
元、考古学を深く学ぶ。

オックスフォード時代、ベイリアル校に留学してきた日本人
の女性と結婚して娘が生まれるが、学生結婚はうまくいかず
に離婚。

太一は大学を休学して、英陸軍の特殊空挺部隊SASに
志願する。そこでも優れた能力を発揮し、曹長として数々の
作戦に参加し、サバイバル術教官を務めて除隊する。

実際にあったフォークランド紛争や在英イラン大使館で
起きた人質救出作戦にも参加したという設定に、キートン
が実在するかのようなリアルさを感じた。

その後の太一は、ロンドンを拠点にロイズの保険調査員を
しながらも、本心は考古学にあり、大学の非常勤講師として
勤めたり、中途半端な日常を過ごしている。

ロイズの仕事では危険な状況に陥ることがあり、そんな時、
SASで鍛えたサバイバル術が、太一の窮地を救う。


全編の一部がアニメになって放映されたが、
また読んでみたいと思う。


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タグ:MASTER KEATON
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